T595デッド・エンド・ストリート

古いバイクの記録です。Yahoo!ブログより引越し。

納車までに

1995年BMW F650エンジン積むロードレーサーとして

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Bimotaはフレームを作る車体メーカーですからエンジンは別メーカーから採用します。
概ね日本車の4気筒エンジンを搭載していました。
BB1はBMW製F650の水冷DOHC単気筒エンジンをアルミフレームに搭載しました。中身はロータックス製がベースです。ヘッド周りがBMWデザイン。生産はアプリリアです。なので同型エンジンベースのペガソがあります。
最大の特長はガソリンタンクをエンジン下に配置した事です。画像の赤黒に塗り分けられた部分がガソリンタンクです。最大10kg(約14L)の重量がエンジン下に移動する事でエンジン高のある単気筒エンジンのデメリットを打ち消そうという訳です。
一見、凄いアイデアに思えますが走ればガソリンは減るし、長距離レースでも無い限りサーキット10周程度のレースでは満タンで走る事はまずありませんので、それ程のメリットとは思えませんw。
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公道仕様は地上最低高を稼ぐためにステアリングヘッドの位置を上げてフォークストロークを長く、リヤスイングアームの対地角を大きくしたせいで前後の荷重移動が大きくなり安定性がタンクのメリットを帳消しにするのとチェーンスライダーが保たない事以外にも後から沢山の問題点が判ってきます。





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上の画像は熱対策とエンジンパワー対策にエアクリーナーを取り外してK&Nエアフィルター仕様と排気系の交換による改造を終えた後です。納車時は画像の左半分にエアクリーナー配置され電装系の金属プレートが鎮座していました。
右の白い部分はドライサンプエンジン用のオイルタンクと端子側には薄いリザーバータンクがバッテリを囲んでいましたw。
オイルタンクのフィラーキャップに使っている板状のゴムシールが漏れ防止には全く役になっておらず、Oリングに替えて密着する様に変更しました。
ちなみに熱いオイルタンクに囲まれているバッテリは開放型の液入れ式です。タンクカバーからシートカウルは前後2本とシート下の2本ネジで止まっているだけですから、エキパイでやけどしないコツと工具を掴めば(笑)簡単に脱着出来ます。

1995年12月 納車前

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←ガソリンタンクですw。
BB1が陸揚げされてバイク屋に運ばれてきてからメカニックが車検に通すまでに行った対策は以下の通りです。

・エキゾーストパイプへの断熱材巻き付け
・燃料ホースへの断熱材巻き付け
・ホース固定をジュビリークリップに変更
・ガソリンラインのワンタッチカプラー追加

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画像上側は純正サイレンサー(5.27Kg)。こんなのがテールカウルに収まっているw。 
下はティグクラフト製ステンレス
サイレンサー後端のカウル留めナットはブラインドナットをカシメました。
ガソリンタンクがエンジン下にあるのでエキゾーストパイプはシリンダーの右横を通ってシート下からテールカウルのサイレンサーに接続されます。
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問題はシリンダーの右横には内蔵式オイルフィルターとエキゾーストパイプはF650では除けて配置されていますが、BB1ではフィルターの真正面を通っており、しかもフィルターカバーの固定ボルトに当たっていました(汗)。
そこでキャップボルトを皿ネジに交換し、更に接触する部分を叩いて凹ませました。

車検対策

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当時の輸入車の常で日本の車検における光軸テスターをクリア出来る性能のライトバルブなんて付いていません(笑)。
光軸の上下調整のみの樹脂プレートに固定されたライトレンズは右側通行用で豆電球の様な暗いバルブが装着されていました。イタリア人は夜走らないのでしょうw。
プレートの中央に切れ目を入れて光軸を収束出来る様にし、H4バルブを無理やり元のアダプターに装着して、車検ではエンジン回転を上げる事により合格した様です。

現在なら欠陥品扱いかもしれませんが、改善が可能なら対策して乗れば良いだけの話しでした。保証とか期待出来るメーカー規模でも無しw。
これで漸く公道で走る事が出来ます。

続きます。