T595デッド・エンド・ストリート

古いバイクの記録です。Yahoo!ブログより引越し。

955i BPFシム構成確認

BPFインナーパーツ入手

f:id:t595bb1:20210313164923j:plain

外は雨模様なのでネットオークションで落札したGSX-R1000用のBPFのバルブユニットをばらしました。

まずはロッドのネジ頭のカシメを飛ばす作業を行うためにRacetechのホルダーを使って万力にロッドを固定します。
電動リューターの円盤カッターを使ってネジ頭のカシメ部分の側面を細かく削ってネジを徐々に緩めて行く事で削れたカシメ痕を強制タップして外していきます。

BPFバルブ

f:id:t595bb1:20210313164950j:plain

f:id:t595bb1:20210313165950j:plain

新しくなるに連れてインナーカートリッジのダンパー径も大径化していきますが、BPFバルブは外径は約37.8mmあります。バルブの面取りや段差加工も凝っておりバルブの伸び減衰側(下面)は三角のオイル通路に謎の溝が掘ってあります。反対側の側面には溝は無くブリード穴が1個のみです。面の指定があると言う事で再装着時には間違わないようにします。

20mmカートリッジ用バルブ(純正とGV)

f:id:t595bb1:20210313171839j:plain

シム構成

f:id:t595bb1:20210313164909j:plain

見た目2枚の小型シム(クロスオーバーシム)を挟んで逆テーパーのシムが入ってるのはなんでだろうと思っていましたが、厚みのあるワッシャーがありますし実際に減衰の板バネ機能として設定されたシムはバルブの両側に接しているシム伸3枚、圧4枚だけで少ない気がします。現在955iに装着したZX-10R用はフォークの長さやシム構成が異なりますが、基本構成は同じです。
圧側アジャスターは圧側シムの外縁部を抑えて減衰調整としています。
なんでシムの内周側を抑えなかったのかは不明です。

シム組み合わせ

f:id:t595bb1:20210313164943j:plain

f:id:t595bb1:20210313164955j:plain

バルブの上下を底面としてシムをピラミッド状に積み上げてバルブの三角穴を流れるオイルの流れに対して板バネ効果を発生してメインの減衰力を発生します。
このバルブユニットを使ったGSX-Rの年式は不明ですが厚みのある少数のシムだと柔らかいオイルでは無く硬めのオイルを使う様な気がします。

GV伸び/圧側減衰ユニット

f:id:t595bb1:20210313172523j:plain

SHOWA製45mm正立フォークに使ったRacetech GoldValveの減衰ユニットです。シム構成はバルブ穴を拡大してオイル流量の増加とオイル粘度(#5相当)に合わせて大径の高速側シム枚数増減で減衰力の調整を行います。BPF用のGVも販売しています。

圧側減衰アジャスター

f:id:t595bb1:20210313164916j:plain

ロッド内のブリード穴を通るオイル流量を制限するニードル式の伸び側減衰アジャスターと異なり、白いキャップ状がものが圧側減衰アジャスターです。
シムの外縁部そのものをスプリングで抑えて調整する方式ですが圧側減衰が高過ぎる気もします。
フォークオイル指定もSS-47だったりSS-05(SS-19/SuzukiはL01)だったりとどの年式の対応なのか良く判りません。

955i 試乗

突出し変更

f:id:t595bb1:20210312201756j:plain

プリロード:最弱から5回転締込み
伸側減衰 :最強から4回転戻し
圧側減衰 :最強から5.25回転戻し
突き出し :13mm(トップブリッジ上面からトップキャップまで)
油面(実測):90mm

前回の試乗で突出しをやり過ぎた感があったため11→13mmに変更して再度試乗してみました。
突出し13mmは純正正立フォークの高さをほぼ同じ位置になります。

試乗:ブレーキング


Triumph Speed Triple 955i Test ride after BPF overhaul part 1

f:id:t595bb1:20210312201803j:plain

OH後はブレーキで減速中の動作が改善されたせいか安定感が良くなりました。

試乗:コーナリング


Triumph Speed Triple 955i Test ride after BPF overhaul part 2

f:id:t595bb1:20210312203037j:plain

ブレーキングを終えて車体の寝かし込みを始めた時の動きの軽さはショートオフセットステムのお陰ですが、その後のバンク角が落ち着いて旋回していくところでフロントのしっかりとしたグリップ感を感じられる様になりました。

OH前はバンクしてもなかなかフロントのグリップ感が得られず旋回力が感じ難いところでラインがインに向かうのが遅れていました。

試乗:下り


Triumph Speed Triple 955i Test ride after BPF overhaul part 3

f:id:t595bb1:20210312201810j:plain

下りの小さなヘアピンカーブでも小回りする部分で安定してグリップ感を得られるので大回りする事も無くなりました。
この設定で暫く走り込んでみる事にします。

955i BPF組立・試走

BPF右 組立完了

f:id:t595bb1:20210310221735j:plain

組立だけなら直ぐ出来るだろうと思ってましたが、意外に手間が掛かって1時間で1本しか組立出来ませんでした(^_^;)。

交換する純正部品

f:id:t595bb1:20210310221659j:plain

BPFはインナーチューブ本体がカートリッジケースになるためOリング等のシールリングが増えた以外は他のフォークと同じです。
交換部品はOリング2種類、シリコンリング、メタルブッシュ2種類、シール類2種、シリコンピストンリングをあわせて8つ。
リテイリングリングとワッシャーは再利用しました。

組立作業中

f:id:t595bb1:20210310221706j:plain

分解したパーツを洗浄して交換する部品と新品部品を比較したり、主に新品のOリングなどの寸法を確認してから作業を開始します。BPFはフォークスプリングがダンパーユニットの下にあるのでアジャスターガイド→スプリング→スプリングガイド→ダンパーユニットの順にインナーチューブに入れていきます。

シリコンリング

f:id:t595bb1:20210310221714j:plain

ロッドガイドケースの上にアウターチューブとインナーチューブとの間のシールに使うOリングとシリコン?リングですが、拡大すると両面に180度間隔で窪みがありました。最初は上下があるのかとマニュアルを見返しましたw。
名称はピストンリングと呼ばれています。前述の様にシリコンリングがズレる可能性があるのに、こういう仕様(シリコン+Oリング)にしたのか良く判っていません。ガタが大きいけど密着性を上げたいとか? 実際の材質はシリコンかどうかは不明です(^_^;)。

ピストンリング

f:id:t595bb1:20210310221727j:plain

一般的なカートリッジ式ダンパーバルブのピストンリングは非分解式で一式交換になりますが、BPFはインナーチューブがカートリッジケースになるためピストンリングのみ交換出来ます。
ただ新品のピストンリングの合口が広いのでインナーチューブのネジ部に引っ掛らない様に押さえつつ入れるのに手間がかかりました。
またロッドガイドケースのシリコンリングがちゃんと収まるかも確認しながらでしたので手間取りました(^_^;)。

シール類打込み

f:id:t595bb1:20210310221721j:plain

インナーチューブにロッドガイドケースを入れる前にインナーチューブとアウターチューブを合体させてガイドブッシュとオイルシールをアウターに打込みます。
しかしシールドライバの内側に接着してあるスライダーの樹脂パーツが何度も外れて瞬着で直したり、何故かシールが入り難くて掌が赤くなるまで力を入れても打ち込みが進まず手間取りました。
この分だとエア抜きも手間取りそうですね。その前にロッドガイドケースを90Nmで締め込む必要があります。

BPF左 組立完了

f:id:t595bb1:20210310221549j:plain

翌日、左フォークも組立が完了しました。ロッドガイドケースの締付けが面倒と言えば面倒でしたが(^_^;)。

ロッドガイドケースの締付け中

f:id:t595bb1:20210310221534j:plain

しっかり固定した万力で4は無いのでブロック塀前にボトムケース固定した万力を置いて足で押さえつけながら左手でロッドガイドケースレンチの頭を持って右手でトルクレンチを締める一人ブルワーカー状態で締め付けましたw。
レンチは中心軸よりはオフセットしているため既定値の90Nmでは無くマニュアルの計算式に従った少し低い数値(84Nm)です。
右フォークを締付けた後でシール類を組込んだ左フォークも作業したのですが、何を勘違いしたのかスプリングを入れ忘れて一度組んでしまい再度やり直しました(^_^;)。

インナーチューブ段差保護

f:id:t595bb1:20210310221516j:plain

昨日は撮影していませんでしたが、BPFのスライドブッシュ溝の段差が大きいためビニールテープを巻いてから更にラップを被せておきました。下のドレンホールにもマスキングテープを巻いておきます。
まあ、ラップにフォークオイルを塗っておけばそれほど気にしなくても良い気がします。

シール類打込み前に

f:id:t595bb1:20210310221522j:plain

逆さにしたアウターチューブの内側の形状を確認します。上からダストシール、リテイリングリング、オイルシール、ワッシャー、ガイドブッシュの順に入ります。

一番上の窪みにリテイリングリングがストッパーとしてはめ込む感じでオイルシールを10mmほど打ち込んでいきました。今回はすんなりと行きました。

エア抜き


BPF Air bleeding

SHOWA純正SS-19ではなくKasawaki純正フォークオイルKHL15-10を各々500ml入れていきます。

エア抜き作業のやり方はKawasaki方式に準じます。ロッドガイドケースを入れる前にフォークオイルを注入するSuzuki方式とどちらかが良いかは判りませんね。
オイルは一気には入りませんのでロッドケースガイドの縁まで小分けに入れてはアウターチューブをストロークさせてインナーチューブ内のエアを抜いていきます。全て入れ終えたら暫く放置しておきました。
右フォークは左フォークの組立作業中に放置した後に再度エア抜きを行い短時間で出来たのですが、再組み立てした左フォークはなかなかエアが抜けません。こちらも暫く放置して再度エア抜きを行う事にします。

エア抜き完了

f:id:t595bb1:20210310231708j:plain

右はすんなりいきましたが左フォークについてはエア抜きの最中にアウターチューブをフルボトムさせるとエアが吸われる感じ。通常はダストシールが密着するまではフルボトムしませんのでインナーとアウターを気密してるシリコンリングにアウターのネジ部付近で若干密着が緩むのかもしれません。右をやった時には特に何処までストロークさせるかは意識していませんでした。エア混入の原因は不明ですが現象は再現しました。
マニュアルではトップキャップを押してダンパーユニットをストロークさせるのとアウターチューブをストロークさせるの2行しかエア抜き作業が書いてありません。
なのでフルボトムさせずにアウターチューブをストロークさせるのとトップキャップを締めてフォーク全体を押し縮めてストロークさせてエア抜きを継続してからフォークのストローク動作の感触などを確認するとエア抜けてるみたいなのでお次は油面調整です。
ロッドガイドケースの底まで110mmあるので+20mm辺りの油面90mmにしました。結果的に抜いた量は500mlから片側22.5mlとテストで抜いた量とほぼ同量になりました。
何度かストロークさせると掌に返ってくる感触が全然違いましたw。
インナーチューブのドレンホール位置を測っときゃよかった(^_^;)。

ちょっとそこまで

f:id:t595bb1:20210310220348j:plain

955iにフォークを組込んでホイール・ブレーキキャリパーを取り付けた後で夕方近くにいつもの波止場まで走らせてみました。設定は以下の通りです。
プリロード:最弱から5回転締込み
伸側減衰 :最強から4回転戻し
圧側減衰 :最強から5回転戻し
突き出し :11mm(トップブリッジ上面からトップキャップまで)
油面   :90mm


Triumph Speed Triple 955i Test ride after BPF overhaul

ちょっと思いついて突き出しを4mm減らして11mmのアメリカン状態にしましたw。4mmはやり過ぎフロントが高くてハンドルにタメが入る様になりアクセルオフでハンドル切れ込む感じが強くなりました。後で少し戻します。
OHしたお陰でフォークの動きが格段に良くなりタイヤの接地感は増して細かい突き上げが無くなりました。伸圧減衰は標準に戻しても良さそうです。
BPFを扱うのは初めてなので余計な回り道をしましたが、見た目問題無さそうでも状態の判らないフォークは最初にオーバーホールしないといけませんね(^_^;)。

955i BPF分解・チェック続き

プリロード調整範囲確認

f:id:t595bb1:20210307152202j:plain

部品交換までは出来ませんが、残りの右フォーク分解とやり残した計測を行いました。
BPFはフォークボトムにプリロードアジャスター機構が装着されています。
アジャスター部分は特殊工具がないと分解出来ませんがアジャスターの作動範囲程度は確認出来るだろうとインナーチューブに塩ビパイプを突っ込んでプリロードアジャスターを最大回転まで締め込んでみました。
13回転を越えたところで「パキッ」と言う音と共にせり上げ舞台になっている白いパーツが飛び出してしまい、一瞬壊したかとビビりました(^_^;)。

※最大15回転までです。
アジャスターを緩めて塩ビパイプで押し込んだら無事元に戻りましたがw。
気を取り直して完全に緩めた状態で塩ビパイプを入れてマジックで線を引いたところから2回転締め込んだら2mmほどせり上がってきました。単純に15回転=15mmプリロード調整範囲があるって事で。
次は残りの右フォークを分解していきます。

フォークオイルの状態

f:id:t595bb1:20210307152208j:plain

ダンパーロッドとフォークスプリング等の内部パーツを取り出し、フォークオイルを時間を掛けて抜いてみたら昨日よりは少し多めでした。変更前の油面85mmから抜いた分を加味して概ね約472ml+αでしょうか。内部パーツの容積を加味して油面85mmです。
ボトムエンドの底から塩ビパイプのマジック線となるインナーチューブトップまでは534mm。その内48mmはプリロードアジャスターガイドの樹脂パーツで占められています。残り486mm。
インナーチューブ内でダンパーバルブの稼働範囲は下はスプリングのアジャスターガイドを除いて線間密着時の全長+カラー(22mm)+バルブ位置30mm位。
上はロッドガイドケース全長(122mm)+トップアウトスプリング密着時の全長+バルブ位置40mm位が目安と考えられます。

どの道ロッドガイドケースの底までしか測れませんから油面高さは110mm位までは下げられそうですね。

ロッドガイドケースのシリコンリング

f:id:t595bb1:20210307152228j:plain

左側と同じく右側のシリコンリングもまたこうなっていました。装着する時には充分に注意しないといけませんね。

メモ:装着順番の確認

f:id:t595bb1:20210307152223j:plain

フォークへのブッシュ・シール類の装着順番については倒立フォークなので正立フォークとは逆になります。その内上下の向きに注意しないといけないのはワッシャーとオイルシールです。ワッシャーは面取り面が上向きでオイルシールは刻印がある方が下向きです。

今日はここまで

f:id:t595bb1:20210307152237j:plain

今日は春一番ですかね? 強風が吹き荒れて少し寒いです。
夕方近くになって風が酷いので埃が着かない様に洗浄や部品交換はまた別の日にします。

955i BPF分解・チェック

くるくる回る

f:id:t595bb1:20210305223822j:plain

ロッドガイドケースレンチが回すケースは90Nmで締められているのでマニュアルではフォークボトムを万力等で固定して回す作業となっていますが車載状態で緩めようとやってみました。


Spin around rod guide case wrench

上手くフルボトムさせないとレンチが入らず、タイヤが付いているためフルボトム維持が難しく少し下がってしまいました。
この状態ではレンチの2面幅がケースの12角に掛からずくるくる回ってしまいました。
次回はジャッキスタンドを使ってフォークをもっと持ち上げてから試してみます。

フロントスタンドが邪魔

f:id:t595bb1:20210305223911j:plain

昨日は夕方で気が付きませんでしたが、フロントスタンドとタイヤが接触してフォークがフルボトム状態に出来ませんでした。
そこでジャッキスタンドで車体を支えてフルボトム位置までタイヤを押し上げてロッドケースガイドをレンチが掛かる位置まで上げておきます。これでレンチが届きます。

ロッドガイドケース外し

f:id:t595bb1:20210305223919j:plain

車体に装着したままブレーカーバーを使って軽くケースガイドを緩めます。
フルロック位置にハンドルを切って膝でタイヤを挟んでおきます。ブレーカーバーほどの長さがあれば緩めるのに瞬間的な力は少なくて済みます。


Spin up rod guide case

一旦緩んだらフォークを外してフルボトムさせレンチの手回しでケースガイド全体を緩めて取り外します。

BPFダンパーロッド

f:id:t595bb1:20210305224026j:plain

BPFのダンパーロッド全体。全長約385mm。
左のトップキャップから右のダンパーバルブ機構までロッドで接続されています。
ロッドは伸側・圧側減衰アジャスターを調整する二重管になってます。
中央はインナーチューブ全体をカートリッジケースにするためのロッドガイドケースと伸び側のトップアウトスプリング。
トップアウトスプリングは全長68mmの2/3位程度しかストロークしないコイル構造になっています。
シングルレートのコイルスプリングにしてストローク伸ばしても良さそうな気もします。

なんじゃこりゃ~w

f:id:t595bb1:20210305224000j:plain

ロッドガイドケースを緩めるためにフォークボトムを持って何度かストロークさせた後で両手にヌルっとした感じで見てみると両手が血だらけでした(^_^;)。
ボトムケースのバリで右手薬指の第一関節をちょっと抉った様です。
最近買ったゴムグローブがパウダーが多くて手が真っ白になってしまうので使ってなかったのが原因です。怪我するよりはマシですしね。

BPFダンパーバルブシム構造

f:id:t595bb1:20210305223927j:plain

一般的なインナーカートリッジは伸側と圧側のダンパーユニットは別々ですがBPFは片側1個のダンパーバルブの上下に伸圧両方の積層シムを備えています。
メインの減衰力はバルブを通過する際に積層シムの板バネ作用で発生する圧力には変わりません。ただアジャスター機構は伸側は普通のピラミッド状に積まれた積層シムとロッド内通路の流量を調整するテーパーニードルですが、圧側の大径高速シムの縁をスプリングが白い樹脂パーツを介して抑えています。
ピラミッドの錐部に当たる低速側の積層シムは白いパーツに隠れて見えません。
圧側アジャスターはこのスプリングのプリロードを調整します。スプリングはそれなりの張力がありますし、これだけ大径だと高速シムの板バネ作用は樹脂パーツで抑えられてスプリングのプリロードを越えた際に一気にリリースされそうで余計に減衰が立ち上がりそうな気がしますね。と言うかこの調整機構は要るのかな?

スプリングガイド2つ

f:id:t595bb1:20210305223939j:plain

プリロードアジャスターとスプリングを繋ぐアジャスター側のガイド。
底のの円錐形部分の高さがプリロードのストローク部分になると思われます。約9mm位しかありません。トップキャップに付く一般的なプリロードアジャスターは15mm前後は調整可能ですから、ここは残念な感じ。

ダンパーユニット側のスプリング座面となるスプリングガイドです。逆様に装着してはいけません。
フォークスプリングは既定値通りの全長238mmの16巻シングルレートです。両端は37mm弱ですがスプリング外径38.3mm、線径4.9mmです。
適当な計算上は約1.1kgf/mmのバネレートになります。0.95kgf/mmじゃありませんでしたね。更に高いレートでした(^_^;)。

シール類の確認

f:id:t595bb1:20210305223947j:plain

シール類はダストシールのひび割れ。オイルシールはまだ新しい感じがします。シール類は全て新品に交換します。
インナーチューブに複数の軽い縦筋が見られる以外は通常の作動による劣化と考えて問題無さそうです。

メタルブッシュ類

f:id:t595bb1:20210305223954j:plain

スライド・ガイドブッシュのメタル類はまだ新しい様です。
スライドブッシュは外す時に縦傷付けてしまいました(^_^;)。まあ新品のブッシュは既に入手済みですが。

ロッドガイドケース

f:id:t595bb1:20210305224037j:plain

密着状態上げるためか柔らかいNBRのOリングの上に固いシリコンリングを重ねてるが、こうなっては意味なしw。
ケースガイドを捩じ込む際に下にずれるってのはおかしな話ですね。

フォークオイル

f:id:t595bb1:20210305223933j:plain

以前の走行距離は不明ですがそれほど汚れている様には見えないフォークオイル。
以前に抜いた分を含めて250+195+10+5.5+11=約471ml位。

インナーチューブ長は481mm。2つのガイドとスプリングを合わせるとダンパーバルブ位置までの長さは350mm程度。フォークボトム側のアジャスター面までの深さが判れば大体の最低油面が判りそうです。

f:id:t595bb1:20210305224009j:plain
f:id:t595bb1:20210305224016j:plain

今日は右側のフォークチューブのみ計測して終了です。

955i 油面変更・再調整

955i/955i-2倒立フォーク化

f:id:t595bb1:20210228233419j:plain

色々時間は掛かりましたが2台共に倒立フォークに変更しました。
1号機は足周りは別メーカーの組み合わせです。2号機は倒立フォークもスピードトリプル1050純正で955iの純正ホイールを組み合わせています。

BSTやMarvicと比べて純正ホイールが重くて単純にステムオフセットの差異だけを確認するには1号機とリヤサス機構やホイールなどが異なるため現状はまだ大きな差があり、まだ検討が必要な様です。

955i 油面変更

f:id:t595bb1:20210228233357j:plain

冷たい風が吹く中、今日もスポイトを使ってフォークからオイル抜き作業です。BPFの油面変更が何処まで許容されるかは不明ですが、今回は片側5mlx2の予定でしたが結果的に左右で22ml位抜いた事になりました。

プリロード:最弱から6回転締込み(標準)
伸側減衰 :最強から4回転戻し(標準+0.25緩)
圧側減衰 :最強から5回転戻し(標準+0.5緩)
突き出し :15mm(トップブリッジ上面からトップキャップまで)
油面   :約100mm

意外に早く到着

f:id:t595bb1:20210302000846j:plain

純正工具が高そうで手頃な価格になった社外品の41mm/43mm共用のBPFのロッドガイドケースレンチがミシガン湖の傍から到着しました。錆止めで光ってます(^_^;)。

油面を下げて押した感じは漸く普通のフォークみたいにストロークする様になりましたがまだ最初が固い反面、若干チューブが戻る際にバネがポワつき気味なんで減衰を再調整しました。ここで敢えて圧側を締めたら伸び側にも影響しそうですし。
標準設定付近だとハンドルに上から力を加えた時の抵抗感が大きい。反対にチューブが伸びる時は抵抗が少ない感じ。圧側を緩めてしまえば抵抗感は弱くなりますがボトムした時の安定性が悪くなります。
ステム下のクランプボルトを緩めてストロークさせてから、上下のクランプボルトを既定値まで段階的に上げながらフォーク動作を確認したりもしました。締め込むとあんまかわらんw。
2019年にBFFのGSX-R1000Rに試乗してハンドリングの精確さに感激したんだけど、これは今までのフォークとは動きが違うので戸惑います。走っている最中は違和感はありませんが信頼する程でも無く探りながら乗ってる感じです。
消耗パーツも揃ってレンチも届いた事だし、一度OHして内部パーツをチェックしましょうかね・・・。BPFを採用している車種の油面の高さ(80mm前後)も気になるところです。エア抜きする際の油量が多いのでフォークオイル買わないと(^_^;)。動粘度15辺りのSS-19やL01なのでKHL15-10で代用してみますか。

955i-2 アクスルシャフトカラー装着

アクスルシャフトカラー装着

f:id:t595bb1:20210225170525j:plain

NPSに発注した純正ホイール用の右36mmのアクスルシャフトカラーが到着したので取り付けてちょっと走ってきました。
Bremboキャリパーを外してフロントスタンダーに載せた955iのピンチボルト・アクスルシャフトを緩めて抜いて右36mm/左28.5mm(0.5mmはシム)のアクスルシャフトカラーを装着します。

また船越展望台から

f:id:t595bb1:20210225170535j:plain

955i 1号機と同じく展望台から俵ヶ浦半島をぐるっと回ってきました。ペースを保てれば40mmオフセットステムのメーカー仕様はフロント周りが安定して走れますが、混合交通の街中では車に合わせて緩やかにステアリングを切るのは苦手で切れ込む感じがあり、そこに路面に不整があると重くてねじれる感じがして疲れます。


Triumph Speed Triple 955i-2 Test ride with inverted fork of Speed Triple 1050.

この倒立フォークにBSTカーボンホイールを装着していた1号機ではホイールの軽量さとPower 2CTとスポーツタイヤと言う事もあって純正ホイールの2号機よりはまだ重さや不整路面での突き上げ感は緩和されていました。

何時もの波止場で

f:id:t595bb1:20210225170555j:plain
f:id:t595bb1:20210225170603j:plain

ただメーカーセッティングのフロント周りは走行中のほとんどの状況下ではグリップ感と言うかハンドルを握る手応え感があって安心して走る事が出来ます。

反対に32mmオフセットステムとBPF仕様の1号機は路面の不整対応力とギャップ吸収性やステアリングの軽快感は勝っていますが、低速旋回中の安定性ではまだ叶わずと正反対な感じです。


Triumph Speed Triple 955i-2 Test ride with inverted fork of Speed Triple 1050 part 2.

1号機の場合はオフセット変更によりタイヤの接地面とステアリングの仮想センターの位置関係が変わって倒し込み時にステアリングの切れ込みが緩和されており上手く旋回ラインに繋げたいところですが旋回中のステアリングの安定感というかグリップ感が判り難い気がして立ち上がりの加速ラインが収斂しつつしっかり加速すると言うメリハリのある走り方になっていません。

まあ、そのために両方とも倒立フォーク形式にした訳です。BPFには若干手こずっていますが・・・(^_^;)。

あけぼの入港

f:id:t595bb1:20210225204511j:plain

f:id:t595bb1:20210225170608j:plain

何時もの波止場で休憩していると佐世保に4隻居る(多分)むらさめ型汎用護衛艦あけぼのが帰ってきました。
先に停泊している同型艦のきりさめの左舷側に防舷材が取り付けられています。霧雨の左舷側に停泊すると思われます。港に進入してきたあけぼのをタグボードが向きを反転させて押していきます。

目刺しw

f:id:t595bb1:20210225175352j:plain

f:id:t595bb1:20210225170616j:plain

きりさめの隣に目刺ししていきます。

前回20度越えた時のメッシュジャケットのままだったので陽が暮れだしたら途端に寒くなってきました。